自然体験が道徳観・正義感、そして自己肯定感を育む

福岡県連盟北九州地区 名誉地区協議会副会長/株式会社タカミヤ「釣具のポイント」会長 髙宮 俊諦 氏

昨今、教育現場では、少子化が急激に進んでいるにも関わらず、教師の時間外労働の制約、学校でのいじめ、父兄のモンスターペアレンツ化、スマホ普及による新たな課題等、さまざまな問題が発生しております。
そのようなことから、旧来に比較して、林間学校、臨海学校等の行事は激減し、子どもたちの自然体験・野外体験の時間が著しく減少してまいりました。
子どもたちにとって、幼い頃の自然体験は心身の鍛錬になると共に、自然の摂理から多くのことを学ぶ絶好の機会となります。ノーベル賞受賞者の大半が、子どもの頃、野外体験を数多く経験していたことからも、人間の成長や人間形成の土台作りのために、自然体験が必要不可欠と思います。
平成28年に文科省で3万人の小中学生調査を行ったところ、自然体験が豊富な子どもたちは、少ない子どもたちより道徳観・正義感が5倍近く高いという結果が出ています。又、日本では、海外の子供たちと比較して、相対的に自分自身に満足しているという自己肯定感が低いのですが、その中でも、自然体験の豊富な子どもは同様に自己肯定感が4倍近く高いという結果が出ています。
現在、学校で体験しづらくなった人間の成長にとって最も大切なことを、ボーイスカウト活動では満喫できます。
そのことを、多くの人や保護者の方々にも伝え、ボーイスカウト活動等による自然体験の大切さ並びにボーイスカウト魂の3つの誓いを、これからも伝えていきたいと思っております。

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